予防医学
Preventive medicine
- 【イヌの5大予防医学】
- 混合ワクチン
- フィラリア予防
- ノミ・マダニ予防、駆除
- 避妊・去勢手術
- 狂犬病予防注射
- 【ネコの4大予防医学】
- 混合ワクチン
- フィラリア予防
- ノミ・マダニ予防、駆除
- 避妊・去勢手術
イヌの5大予防医学
予防できてない項目があればお気軽にご相談ください。
Prevention 01
混合ワクチン(6種・8種・10種)
生まれた年:生後42日(約6週齢)から3~4週ごとに3回
次の年から:年に1回の追加接種
Prevention 02
フィラリア予防
フィラリアとは、蚊に刺されることで心臓にそうめんのような虫が入ってしまう病気のことです。
まずは血液検査(ミクロフィラリア・成虫抗原)を確認の上、月に一回、予防薬(錠剤・お肉タイプ)を食べさせることでフィラリア予防をします。
■蚊の多い地域(周りに田んぼ・池・山などがある)
5月始め(ゴールデンウィーク頃)~12月始めまでの計8回以上
■普通の地域(街中・マンション)
5月下旬~11月下旬までの計7回以上
Prevention 03
ノミ・マダニ予防、駆除
犬はマダニ、猫はノミの害の方が多いです。
ノミ・マダニは、人間に感染する病気を多く媒介するので、室内で共に暮らす飼主様・人間の為にも予防・駆除すべきです。
特に近年ではマダニが媒介となるSFTS(重症熱性血小板症候群)が注目されています。2013年3月に感染症法で全数把握対象疾患である4類感染症に指定されて以降、これまでに835人の患者が報告されています(2023年4月30日現在)。マダニに噛まれた猫を世話していた女性飼主様・犬を世話していた男性飼主様も亡くなっており、動物を介した感染死亡例が出たということで、厚生省からも通達が出た状況です。飼主様の健康にも影響しますので、ぜひ予防して下さい。
■3月~11月頃まで月に1回、予防・駆虫薬を食べさせるか、皮膚につけます。
当院では3タイプの予防・駆虫薬を取り扱っております。お肉タイプの食べる予防・駆虫薬(ネクスガード、ネクスガードスペクトラ)、フレーバー錠剤タイプの食べる予防・駆虫薬(クレデリオプラス、シンパリカトリオ)、従来からの皮膚に滴下する予防・駆虫薬(フロントライン)と選択していただいております。
Prevention 04
避妊・去勢手術
※繁殖の予定がない場合、将来の病気予防のため、実施することをおすすめします。
■メス犬
避妊手術(子宮・卵巣摘出術): 生後6ヶ月頃から
生理出血に悩まされることが無くなり、高齢になると3~4頭に1頭がかかる怖い病気(子宮蓄膿症や乳腺腫瘍)などの予防になります。
避妊手術の時期 | 乳腺腫瘍の発生率 |
---|---|
最初の発情前 | 0.05%(10,000頭に5頭) |
初回~2回目の間 | 8% |
2回目の発情以降 | 26%(4頭に1頭) |
■オス犬
去勢手術(睾丸摘出術): 生後6ヶ月頃から
性的ストレスや攻撃性の低下、精巣・前立腺腫瘍・肛門周囲腺腫・会陰ヘルニアなどの予防になります。
Prevention 05
狂犬病予防注射
日本は数少ない狂犬病撲滅国ですが、未だ世界中にある病気であり、再び日本に入ってくることが恐れられているため、日本の法律で年に1回の注射が義務付けられています。
■生後90日以上で注射
注射を射つと市町村に登録され、人間の住民票のようなものができます。
ネコの4大予防医学
予防できてない項目があればお気軽にご相談ください。
Prevention 01
混合ワクチン(3種・5種)
生まれた年:生後60日(2ヶ月齢)から3週おきに2回
次の年から:年に1回(誕生日が基本)の追加接種
Prevention 02
フィラリア予防
フィラリアとは、蚊に刺されることで心臓にそうめんのような虫が入ってしまう病気のことです。
滋賀県では外に行くネコの21.7%が感染しているというデータが出ています。室内飼いのネコでも、家に入ってきた蚊に刺されれば感染する可能性があります!月に1回レボリューションプラスやブロードラインを皮下に滴下することで予防します。レボリューションプラスやブロードラインは同時にノミ・マダニ・消化管内寄生虫を駆除できます。
■蚊の多い地域(周りに田んぼ・池・山などがある)
5月始め(ゴールデンウィーク頃)~12月始めまでの計8回以上
■普通の地域(街中・マンション)
5月下旬~11月下旬までの計7回以上
Prevention 03
ノミ・マダニ予防、駆除
ノミ・ダニは人間に感染する病気を媒介するので、最近注目されています。
■外出するネコ
3月~11月頃までに月に1回、ブロードライン・レボリューションプラス・フロントラインプラス・マイフリーガードαなどを皮膚につけます。 (これらを真似た市販品が出ていますが、医薬品・駆除剤ではありません)
Prevention 04
避妊・去勢手術
※繁殖の予定がない場合は実施して、室内飼いをお勧めします。
外には猫エイズ・伝染性腹膜炎などワクチンでも防げない恐ろしい病気が待ち受けています。
(野外に出歩く猫の2~3割が猫エイズ・猫白血病ウィルス陽性という報告あり)
■メス猫
避妊手術(子宮・卵巣摘出術):生後6ヶ月頃から
ネコは交尾排卵という仕組みを持っているので、交尾するとほぼ100%妊娠します。
また交尾の機会がないと何度でも発情を繰り返し、メスでもマーキングがひどくなります。
避妊手術の時期 | 乳腺腫瘍の予防効果 |
---|---|
生後6ヶ月齢までに | 91% |
6ヶ月齢~12ヶ月齢 | 86% |
13ヶ月齢~24ヶ月齢 | 11% |
■オス犬
去勢手術(睾丸摘出術): 生後6ヶ月頃から
マーキング(去勢しないオス猫のおしっこはくさい!)や放浪・ケンカ癖の予防、性的ストレスや攻撃性の低下に効果は絶大。お顔もかわいいままになります。